この記事は 酒田店 が取材しました。
〒998-0834 酒田市若竹町2丁目1-2
電話番号:0234-22-3811
https://ytj.jp/yorimichi/shop/236
2024年5月14日 記事公開
山形トヨタ酒田店 大城
酒田市にオープンして間もないお店です。開店前から行列ができる人気店だと聞いていましたので、今日の取材をとても楽しみにしていました。実は、パン(特に食パン)が大好きなので、どんなこだわりがあるのか興味津々です。
今回の【名店セレクション】は、2023年9月に酒田市に誕生したパン屋さん『Bakery Direct』さんをご紹介します。まだまだ新しいお店ですが、オープン前から行列ができるほどの人気で、「早い時には15時前に完売する」という噂も聞こえてきます。決して広い店内ではありませんが、食パンやバケット、さらには調理パンや米粉クロワッサンなどがところ狭しと並んでいます。人気の秘密はどこにあるのでしょうか。それでは、さっそくオーナーの森さんにお話をうかがってみましょう。
北関東出身の森さんは、元々実家がパン屋さんでした。お店の手伝いもしていましたが、いつか自分のパンを作りたいと思い独立を決意。お店を探していた時、今の場所に偶然出会ったそうです。その時は酒田に来たこともなかったそうです。初めて見に来たのは真冬の2月でしたが、「この場所でパン屋をやる」と即決で決めたそうです。開店してすぐ評判になり、いつもお客さんで賑わっています。
『BakeryDirect』という店名からも伝わるように、森さんは自分ならではのパン、特別なパンを作りたいという熱い思いでパンづくりに取り組んでいます。その情熱には、独自の世界観とこだわりがあります。「低温でゆっくりと発酵させ、長い時間をかけて熟成させる」「水分を多く含むパン作りはベタベタして作業効率が悪くなる」「小麦粉はなんと16種類も用意され、その特性に合わせて組み合わせを変えている」「仕込みは深夜2時から始まる」など、手間を惜しまない姿勢には真摯な姿勢とパンへの深い愛情が反映されています。
「こんなに効率の悪いパン屋さんはありません!」という森さんの言葉には、その情熱と愛情がたくさん詰まっています。
まずご紹介したいのは、「はえぬき湯種クロワッサンα」です。このパンは、『「第1回おいしい米粉パンコンテスト」inやまがた』で優秀賞を受賞しました。米粉を使うのは初めてでしたが、独学で勉強して臨みました。米粉と少量の小麦粉を絶妙にブレンド、「もっちり感」を大切にした仕上がりです。
「本当は優勝を目指してました(笑)。でも、新しいことにチャレンジするのは楽しいですね。限定で販売したら評判がいいので、レギュラー商品になりました」と照れながら話していました。
北海道産の小麦粉「春よ恋」を贅沢に使用した「春よこい熟成食パン」は、女性ファンの心をがっちり掴んでいます。この特別な食パンは吸水性が高く、もちもちでしっとりとした食感が特徴です。製造工程にも手間暇をかけています。まずは100度の沸騰したお湯を使いこねます。次に長時間冷蔵庫で寝かせることで、お餅のような「湯種」が出来上がります。そして、この「湯種」を本こねの際に加えることでより甘みが増しもちもちとした食パンが生まれるのです。
取材時には、たまたま目に留まった「100時間バゲッド」が並んでいました。その名の通り、4日の時間をかけて超長期発酵させた贅沢なバゲッドです。
パンづくりは、デニッシュからショコラ、クロワッサン、チャバタまで、その種類に応じて丁寧に小麦粉を選び、調和させることから始まります。そして、酵母の選定や発酵時間、生地の熟成時間など、細かな設定を行います。1度2度の温度の誤差で、膨らみ過ぎたり甘さがなくなったりするそうです。技術と経験、そしてセンスが大切だと森さんの話しを聞いて思いました。
お店には毎日80~100種類のパンが並びます。一つひとつパンに、こだわりと愛情が込められています。
赤ちゃんに重さ一升のお餅を背負わせ1歳の誕生日を祝う「一升餅」。ならぬ「一升パン」がありました。変わりダネですが、結構人気があるそうです。受け付けはインスタDMから。お子様の名前を入れてお渡しします。発送サービスもあるので、遠くの方からもたくさんの問い合わせが寄せられているようです。お子様の成長を祝福する、心温まる一品です。
「一升パン」には、バケッドやブール系のパンに使われる小麦粉、水、塩、酵母だけが使われています。安心して食べてもらえるパンなので、「一升パン」も“あり”ですね。
工房ではちょうど“つや姫”の甘酒と米麹で酵母を育てている最中でした。そして、これから山形県産のそば粉を使ったパン作りにチャレンジするそうです。県産米で作った酵母と県産そば粉を使用したパン、これはとても魅力的です。この斬新なアイデア、私も期待しています。常に新しいことに挑戦し続ける森さんの姿勢には心打たれるものがあります。お店の人気の秘密は、見えないところにもありました。
森さん、本日はお忙しい中、ありがとうございました。私もたくさんのパンを購入して帰ります!
MENU
※2024年4月現在の料金です(税込)
アールグレイとホワイトチョコのリュスティック 310円
国産小麦を100%使用した高加水のパン生地を手ごねで仕込み、アールグレイとホワイトチョコをたっぷりと混ぜ合わせ、香り良いリュスティックに仕上げました
氷温熟成させたクロワッサン生地にフランス産最高級ヴァローナ社のチョコレートを包みました
しっとりサクサクさせた生地にシナモンを効かせリンゴを合わせたケーキのようなお菓子のようなパン
キタノカオリを100%使用した高加水のパン。Bakery Directスペシャリテ
キタノカオリ塩バターロール 180円
北海道産キタノカオリを使用し、自家製酵母で長時間発酵させもっちりと生地の甘みがある生地に仕上げ、北海道四つ葉バターを贅沢に巻き込み中はもっちり濃厚バターの塩バターロール
長時間発酵させた手捏ねのくるみ生地にクリームチーズをたっぷりと包み高温で香りよく焼き上げました
米粉コンテスト優秀賞受賞
北海道小麦“春よこい”を100%使用した食パン。低温長時間発酵でしっとり、もっちりしとした食感が特徴です。
写真は、オレンジピール、マスカットレーズン、クランベリー、くるみ、白いちじくを使用
お店へのアクセス
Bakery Direct (ベーカリー・ディレクト)
〒998-0834 酒田市若竹町2丁目1-2
電話番号:0234-22-3811
https://ytj.jp/yorimichi/shop/236
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