果樹園の魅力がぎゅっと詰まった、

くだものの美味しさを満喫できる農園カフェ。

2023年10月28日 記事公開

山形トヨタ　本社　井上
以前から、とても気になっていた漆山果樹園さん。特にぶどうが入っているアイスティーは、SNSで見て憧れていました。取材は初めてですが、お店の魅力をどんどん引き出せるように頑張ります!

添加物不使用のこだわりから生まれた、
自然由来の優しい味わいが、きっとあなたを虜にする。

今回の【名店セレクション】は、南陽市にある漆山果樹園さんを取材しました。南陽市は、今から90年ほど前に日本におけるワイン用ぶどうの試験栽培の地にも選ばれた場所であり、ワイン用生食用を問わずぶどうの栽培に適した土地だとされています。漆山果樹園も80年以上前からぶどうをはじめとした果樹栽培に代々携わり、3代目である漆山陽子さんが継いでからは、特にぶどう栽培に力を入れました。現在はぶどうの品種だけでも30種以上。その豊富な果樹をいかすべく2013年にカフェをオープンしてからは、県内外から多くのフルーツファンが詰めかけるスポットとなっています。

地域の平地一帯が、以前は泥炭地という果樹栽培に適していなかった土地だったため、先先代ほどの年代の人々が、山の斜面を開拓し果樹栽培をはじめたと話す陽子さん。斜面には岩が多く含まれていましたが、その岩が太陽の熱を吸収することで、偶然にも園地全体を温める効果をもたらしてくれました。山々から吹き下ろす風と、岩の輻射熱。そのような南陽の特殊な気候風土が、美味しいぶどう作りを助けてくれているのだそう。自然に選ばれたかのようなこの地域で実る果樹は、一体どんなスイーツになるのでしょう。

メニューには、園で収穫したフルーツをふんだんに使ったスイーツが並びます。なかでも「ぶどう園のぶどうたっぷりアイスティー」は、自家製のぶどうジュースと、茶葉から丁寧に淹れた紅茶を合わせ、カットしたぶどうをゴロゴロ入れた人気の品。爽やかなぶどうと茶葉の香りがたまりません。そして「ぶどうパフェ」は生とジェラート、またドライのぶどうがたっぷりと入り、同じぶどうでも色々な味わいと食感が楽しめます。これまで食べたぶどうパフェのなかで、私的には間違いなく最高峰です。

他にもジェラートとスコーンやベーグルを組み合わせたプレートや、季節限定のパフェ、また要予約のティーセットなど、魅力的なメニューが揃っていますが、どのスイーツにも徹底してこだわっているのが無添加であること。砂糖も最小限に控えて、果実本来の味わいを楽しんでもらえるようにしているのです。そのためにジェラートやドライフルーツ、ベーグルなども、全て自社工場で作っていて、そのことは同園の雇用を増やすことにつながりました。そして、スタッフが増えたことは、同時に新たな商品開発も加速させたようです。

同園が開発した「果樹園生まれのバターサンド」は、2022年にジャパン・フード・セレクションで金賞を受賞。主な選考の理由としては、生食向きではないぶどうを有効活用している点や、できるだけ添加物を使わない点があげられていました。他にも委託醸造のスパークリングワインをはじめ、果物や野菜などを加工した様々な商品開発をされています。なかでも乳化剤などを一切使わず、自然由来の果樹の美味しさを閉じ込めたジェラートは、多くのお客様から注目を集めています。いつまでも挑戦し続けるその姿勢、ぜひ私も見習わせていただきたいです。

漆山果樹園さんは、想像以上に素敵なところでした。スイーツはどれも美味しいし、何より果樹の緑に囲まれた環境がいい。リピーターさんが多いと聞きますが、私もすっかり虜になってしまいました。もちろん店舗では生食用ぶどうの販売や、またシーズン中はぶどう狩りもできるとのこと。お子様連れのお出かけにはうってつけなのではないでしょうか。陽子さん、本日はお忙しいところありがとうございました。

MENU
（内容は2023年9月現在のものです）

ぶどう園のぶどうたっぷりアイスティー　650円

美味しさはもちろんのこと、写真映えもばっちり! ここでしか味わえない、かなりリッチなアイスティーです。

ドライフルーツ入りホットティー　500円

お好みの紅茶に、自家製ドライフルーツを浮かべて。オレンジ、もも、キウイのいずれかを選べます。

ジェラート6点盛り　950円

原料にこだわり、添加物不使用で仕上げたジェラートは、すっと溶ける軽やかな口当たりと濃厚な素材の味が楽しめます。

季節のスコーンプレート　800円

季節のフルーツを挟んだスコーンと、自家製ジェラートが2種類のったセット。アフタヌーンティーの時間を彩ってくれます。

果汁100%ジュースフロート　500円

ぶどうそのまま、濃厚な味わいのデラウェアジュースをフロートで。小さなお子様におすすめです。

ドライフルーツ

常温乾燥機を使用し、一週間ほどかけて乾燥させることで、果物の風味を損なうことなく、濃厚な味わいのドライフルーツを作ります。

お店へのアクセス

漆山果樹園